無線通信ソリューション

無線通信(WiFi/LoRa/BLE/NFC/その他特定小電力)機能を有した回路設計(筐体含む)とアプリ ケーションによりお客様の”やりたいこと”を実現します。

無線通信のイメージ

特徴:カスタム設計による通信環境の最適化を実現

混信や通信干渉に関する問題は、通信機器の設計によって大きく改善できます。当社では、特定の使用環境や通信要件
に応じて、カスタム設計された通信機器を提供しています。これにより、顧客のニーズに最適化されたフィルタリング
やシールド技術を組み込むことが可能です。カスタム設計によるアプローチは、特定の周波数帯域に対する干渉を抑え
るだけでなく、システム全体の性能向上にもつながります。



通信機器の課題:混信とは

混信とは無線通信において、本来の通信とは別の電波が混入し、受信に支障をきたす現象のことを指します。これにより、音声が乱れたり、データ通信が途切れたりすることがあります。また、特定の周波数帯では周囲の電波状況によりキャリアセンスが働き送信自体が出来ない、送信するタイミングでないときに送信するなど様々なトラブルの原因になることがあります。

混信のイメージ

混信の原因とその種類

隣接チャンネル干渉

隣接する通信チャンネルからの干渉は、信号の帯域が重なることで発生します。特に、周波数帯域が近い場合に影響が大きく、他の通信と干渉することがあります。単一の製品を近くで使用する場合に留意する必要があります。

信号の反射や多重経路干渉

信号が反射して異なる経路を通ることで、受信した信号が重なり合う「多重経路干渉」が発生します。この現象により、信号の遅延や干渉が生じ、通信エラーを引き起こすことがあります。 信号の反射は外部環境だけでなく、通信モジュールの実装基板、筐体でも発生します。これらを低減する為の回路設計、筐体設計が必要となります。



通信機器の課題:通信干渉とは?

通信干渉は、異なる信号が相互に影響を与え、通信品質を低下させる現象です。干渉は、電磁波が重なり合うことによって信号が不安定になり、データの誤りや遅延が発生する原因となります。 通信干渉が発生すると、音声や映像の伝送品質が悪化し、特にリアルタイム性が要求される通信での影響が大きくなります。干渉による遅延やデータの損失は、ユーザーエクスペリエンスを大きく損なうことになります。

通信干渉イメージ

通信干渉の原因とその種類

周波数帯域の重複

通信干渉の最も一般的な原因は、同じ周波数帯域を共有する他の通信機器との干渉です。特に、無線通信やWi-Fi通信において、この問題が頻発します。

帯域外干渉

隣接する周波数帯域からの信号が干渉し合う現象です。特に無線通信やBluetoothデバイス間で問題が発生しやすく、通信品質を低下させます。



混信・通信干渉対策の基本的な手法

フィルタリング

混信と通信干渉の両方に対して有効な対策の一つは、「フィルタリング技術」です。フィルタリングを利用することで、不要な周波数帯域の信号を除去し、必要な信号だけを通過させることができます。これにより、隣接チャンネルや帯域外からの干渉、電磁波による影響を最小限に抑えることが可能です。

信号の反射や多重経路干渉

電磁波(EMI)や信号反射による多重経路干渉を防ぐために、「シールド」を設置することが必要です。シールドにより、外部からの干渉を遮断し、通信機器内での信号品質を保護します。特に、機器間の電磁干渉を防ぐために、高い遮蔽性能を持つシールド材を使用することが効果的です。



取り組み事例:建設現場用無線警報装置

装置概要
工事現場でクレーン操縦時に周囲の作業者への安全確保の為、クレーンの動作に合わせて音声により注意を促します。 クレーン操縦席からのボタン操作でクレーン先端に取り付けた警報機で再生する音声を選択できます。

クレーン車の写真

建設現場で問題になりやすい混信



•クレーンは大きさ種類が異なる為、有線通信、電源確保が非常に困難。
•工事現場では様々な装置が稼働しており、様々な電波(ノイズ)が混在。

建設現場での混信イメージ図

解決ポイント1. 通信距離

環境に合わせて電波の回り込み、伝播速度を考え最適な通信方式・周波数帯を選定しました。

ポイント1参考画像

複数メーカーのモジュールの使用実績あり

解決ポイント2. マルチチャネル対応

様々な装置から発せられる電波により通信ができないことがあります(キャリアセンス)。そんな時は即座に使用する周波数chを切り替え、遅延の少ない通信を実現しました。


キャリアセンスとは
送信を開始する前に他の無線局が送信を開始しようとする無線チャンネル(自チャンネル)を使用していないか確認し、他無線機が自チャンネルを使用中であれば、同一周波数での送信を行わないことで干渉を回避する仕組みです。 他局の送信が頻繁にあるとキャリアセンスにより送信できなくなります。

解決ポイント3. 使用方法等を考慮した検証を実施

•従来機が通信距離160m(実績)のところを500m以上に大幅改善しました。
•双方向通信モジュールの採用で通信失敗のステータスをLEDにて表示可能にしました。


ポイント3参考画像

解決ポイント4. バッテリー駆動

使用環境からより安全なニッケル水素電池を選択しました。また、動作しないときは消費電力を抑え、電池の持ちを長くしました。

使用例
12V  4800mAh
稼働実績:3日(8h/日、最大音量でのスピーカ鳴動あり)


取り組み事例:NFC

NFCについて
入退室モジュールのセキュリティ向上の為、専用のICカードを使用することが多いです。このICカードにはNFCと呼ばれる近距離無線通信技術が使用されています。

NFCイメージ


NFCで問題になりやすいポイント

•静電容量とNFCの通信は周波数の干渉が発生しやすい。
•エントランス、玄関ドアは金属製が多くアンテナと筐体が近いとNFCの通信で発生する磁界を打ち消し通信距離の確保が難しい。

解決ポイント1. 静電センサとの干渉制御

静電ICのサンプリング周波数とNFC ICの通信周波数による干渉を低減する為、電子回路での対策を施すとともにアプリケーションによるソフト的なアプローチでの低減処理を実現しています。


ポイント4参考画像

解決ポイント2. 通信距離

静電ICのサンプリング周波数とNFC ICの通信周波数による干渉を低減する為、電子回路での対策を施すとともにアプリケーションによるソフト的なアプローチでの低減処理を実現しています。


ポイント5参考画像

お問い合わせ

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