東洋レーベルの静電容量式タッチセンサーフィルム
① 従来のITO(酸化インジウム・スズ)フィルムを使用せずに
PEDOTと呼ばれる導電性高分子をスクリーン印刷でパターン形成
② 必要最低限の材料で製造が可能な為、小ロットでも対応可能
(版・型・パターン設計費のイニシャル費が初期費用として必要)
③ 膜面が有機物のため、二次曲面でも使用可能
④ 社内一貫生産が可能なため、カスタムや短納期にも対応可能

センサーフィルムが必要となる条件について
・前提として
静電タッチを実現するためには基板に電極形成する方法とセンサーフィルムを使用する方法の2パターンが存在します。
基板電極のメリット
① 制御回路とタッチ電極を1つにまとめることが可能(部材点数が少ない)
② スルーホールや多層構成が容易となるのでシールド電極が配置しやすい
③ 電極部が経年劣化することはほぼない
基板電極のデメリット
① PCB素材となるので曲げたりは不可能
② タッチ電極のサイズやキー数が多いとスペースを要する(生基板が大きくなりコストアップ)
③ タッチ部をLEDにて面照光させる際には工夫が必要

センサーフィルムのメリット
① フレキシブル素材となるので曲面貼りや加工形状が自由
② 印刷加工制限までは製作可能なので大型な電極シートが容易に実現可能
③ 印刷製作となるのでロットが増えれば単価も安く、納期も早い
④ 電極部は透過性導電インキを使うことで面発光の構成が容易
⑤ 表面にOCAを付けているのでパネル裏面に取付が簡単
(感度を高く維持できるので非接触検出がしやすい)
センサーフィルムのデメリット
① 制御基板側にFPCコネクタが必要で、単純にセンサーフィルム作成費がかかる
② ベースが樹脂素材でインキも有機系素材となるので極端な高温条件下での長期使用すると劣化しやすい
*東洋レーベルでは上記どちらも対応可能です。

良く採用されるケース
① LED照光させるタッチスイッチを短期間で簡単に実現したい場合
② タッチスイッチを曲面に配置したい場合(センサーを曲面追従させる)
③ タッチではなく、非接触センシング操作をメインにしたい場合
④ 静電制御基板はお客様で開発されて、センサーのみが必要な場合
⑤ 人感センサーマットなど大型製品に採用する場合
⑥ 電極部にフレキシブル性(極薄)且つ、耐久性を求める場合
⑦ 基板の実装面積の都合で表側にどうしても電極を配置できない場合

センサーフィルム基本構成

試作開発から量産までの流れ(センサーフィルム単品の場合)

製品採用事例
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レンジフード -
家庭用調理器 -
整水器 -
ヒュームフード -
薬剤分包機 -
サロン向け美顔器 -
業務用調理器(スチームコンべクション) -
空気清浄機 -
エントランスリーダー -
ホームセキュリティ機器 -
オージオメーター(聴力検査機) -
介護用マット(離床センサー) -
液面センサー(電極部にPEDOT印刷センサーフィルムを採用)
*製品写真は亀岡電子株式会社様「CLAシリーズ静電容量型液面レベルセンサー」
https://kameokadenshi.co.jp/products/levelsensor/
タッチセンサ―の基本SPEC
項目 | 当社現行品試験結果(参考数値) |
---|---|
透過率(透明電極部) | 77.5% |
ヘイズ(透明電極部) | 4.6% |
表面抵抗(透明電極部) | 280~300 Ω/sq |
対応コネクタピッチ | 1㎜Pitch |
耐候性 | 屋外放射露光10年相当にて タッチ反応:良品レベル 抵抗変化率*:360%以内 |
耐湿熱性 | 各種恒温恒湿試験にて タッチ反応:良品レベル 抵抗変化率*:20%以内 |
耐薬性 | IPA30回の擦過で、外観変化なし。 |
屈曲性 | 180°折り曲げ30回で、ワレなし。 |
密着性 | 分類0** (剥がれ無し) |
センサ―フィルムの環境試験
耐候性①

耐候性②

耐湿熱性

耐薬品性

密着性

屈曲性

東洋レーベルの強み
①パターン設計

東洋レーベルでは自己容量方式、相互容量方式どちらもセンサーフィルムとしてのパターン設計の実績がございます。お客様のご要望に合わせて対応可能です。
さらに東洋レーベルでは各静電ICメーカーに合わせたパターン設計の実績があり、各静電ICの特性をパターン設計に反映しております。
②量産検査対応

東洋レーベルでは全数外観検査および電気検査を実施しております。
外形寸法は抜き取りで測長実施しております。
③タッチ電極特性評価

静電タッチ制御も含めた形で東洋レーベルで対応する場合には、試作したセンサーフィルムの静電容量の波形や値を見ながらセンサーフィルムとしての十分な機能を満たせているかも確認しております。
仮にセンサーフィルム製作のみのご依頼であっても自社でタッチ制御も対応している弊社ならではの視点から制御開発されているお客様へのアドバイス対応もしております。
④印刷工場ならではのカスタム対応

カスタム例
遮光印刷や拡散印刷をセンサーフィルム層にまとめて1枚構成することも可能です
⇒
①従来分ける必要のあった遮光シートや拡散シート部材などの部品点数削減
②上記を貼り合せるための工数削減
トータルコストダウンが可能となります
⑤ユニット対応

よくあるQ&A
こんなお困りごとはないですか?(試作関連)
Q. カスタムで静電タッチ用電極シートを作りたいが、何から相談すれば良いのかわからない。
⇒A. 表現したいデザインイメージ、アプリケーション、使用環境、年間数量イメージなどの情報をいただければ、
レイアウト設計、使用環境・数量に合わせて構成、最適な製造条件を提案いたします。
Q. 大体のデザインイメージはあるがどのように設計したらよいのかわからない。
⇒A. デザインを元に電極設計を基本として、お客様が用意される基板のコネクタの出し位置や他の構造物が干渉しないように
対応した上で最終的にお客様に図面での校正確認お願いいたしますのでご安心ください。
Q. 試作や初期イニシャル費はどれくらいなのか。
⇒A. 印刷方式での製造となりますので、版代・型代・パターン設計費が必要となります。
構成次第で価格は変動しますが、試作数枚と合わせて1式 約40万ほどになります。
Q. 試作納期や量産納期はどれくらいのイメージなのか。
⇒A. 試作は仕様やデザインを元にパターン設計2週間、版型作成2週間、製作2週間くらいのイメージです。
量産は数量や混み具合にもよりますが標準で約1.5~2ヵ月のリードタイムとなります。
Q. 静電タッチ制御ICは何と選定すれば良いのかわからない。どんな種類があるのかもわからない。
⇒A. 静電タッチ制御が初めての場合は制御基板も含めて弊社で開発から量産まで対応可能です。
実現させたいことに合わせて数ある静電制御ICの中から最適なものをこちらからご提案いたします。
Q. 自己容量方式もしくは相互容量方式どちらも設計から相談できるところはないのか。
⇒A. 東洋レーベルであればどちらも開発~量産実績ございます。アプリケーションやスイッチキー数などに
合わせて向いている方を提案いたします。
こんなお困りごとはないですか?(品質関連)
Q. 使いたい場所が特殊な環境になるが大丈夫なのか
⇒A. 半屋外や高温多湿など製品によって使用環境が異なると思いますが、これまで様々な環境に対して
実績がございます。弊社独自の評価試験で下記項目はデータ取得済です。
(耐候性試験、高温高湿試験、耐薬試験、耐屈曲性試験、印刷密着試験など)
Q. トラブルが発生した際の解析対応は可能なのか。
⇒A. 制御含めて東洋レーベルの開発の場合は対象製品を引き上げて解析いたします。
センサーフィルム単体の場合でも電気検査や弊社所有の汎用機器を用いて
各電極の静電容量の値を良品と対象品とを比較して状態確認は可能です。
Q. 標準の検査としてはどのような項目があるのか。
⇒A. 基本的な外観検査、画像測定器での測長と合わせて、ショート・オープン検査、汎用治具を
使っての各キーのタッチ検出確認検査を実施します。(測長以外は全数実施)
Q. 別の業者で製作してみたが、廃業や品質トラブルなどで切替が必要。既存品を元に改良できないか。
⇒A. 具体的なトラブルの内容をヒアリングさせていただき、根本的に再設計が必要と判断した場合は
弊社側で一から作り直します。現物や図面ベースで製作希望の際はお借りした上で検討いたします。
Q. これまで使っていた静電ICが廃盤となり、全体的に見直しが必要となって困っている。
⇒A. アプリケーションに応じて大体となる静電ICの提案と方式に合わせたセンサーフィルムの
設計対応が可能です。是非お声掛けください。
こんなお困りごとはないですか?(カスタム対応)
Q. センサーフィルム自体にタッチ電極だけでなく、LED拡散効果も付けられないか。
⇒A. 東洋レーベルでは拡散印刷をセンサーフィルム側に付与することが可能です。
意匠パネル側に拡散印刷入れたり、拡散シートを使う必要がなくなり、コストダウンが可能です。
Q. 大判サイズで電極シートを製作できないのか。
⇒A. マシンの印刷及び加工範囲だけでいくと2,000×1,000㎜サイズまで対応可能です。
静電タッチスイッチとして検出可能な限界がございますがほとんどのサイズはカバーしております。
Q. 支給パネルへのセンサーフィルム貼り合せも含めて対応可能か。
⇒A. 高透明両面テープや印刷糊でパネル側に貼り付けまで含めて対応可能です。
Q. 静電容量方式で非接触スイッチやジェスチャー操作は可能なのか。
⇒A. 製品サイズや電極サイズに制限がなければ実現可能です。感度が高くなる分ノイズを拾いやすく
なりますので、評価および検証はSTEPを踏んでいく必要があります。
Q. 水がかかっても誤作動しないように出来るのか。
⇒A. 制御も含めて東洋レーベルで対応させていただく場合は対応可能です。
Q. 意匠パネルや、LED照光も含めユニットで対応してもらえないか。
⇒A. 東洋レーベルでは背面のLEDの位置関係や輝度感を考慮して意匠パネルの印刷濃度調整や
光拡散具合も調整いたします。センサーだけでなく、パネルや他の構造物も対応可能です。
Q. センサーフィルムだけでなく、タッチ制御含めて操作ユニット1式で対応も可能なのか。
⇒A. 意匠パネル、センサーフィルム、制御基板、樹脂ケース、各テープ類など全て設計から製作まで
東洋レーベルで対応可能です。量産組立・各治具設計・各手順書作成・納入仕様書・環境調査
まで全て対応しております。
お問い合わせ
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